カラーリングの仕事は、ピンクを入れたり、グレイヘアをカバーしたり、毛先の退色を抑えたり等色々ありますが、今回のケースはかなり難易度の高い修正メニュー

15/10/09 17:04:00

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根元は、かなり新生部が出てきてて、中間から毛先は他店でされた数回のライトニングで、メラニンも完全に抜け落ちた状態。
この場合、根元の新生部に関してはそれ程問題ないのですが、やはり問題はこの中間からのレシピと修正メニュー!
落とすだけならどんなサロンでも対応出来ますが、やはり濁らさずに持続性を上げたいので、かなり特殊なアプローチでやります!
まず根元は希望色のカラーをします。続いて中間からの一回目のカラーは、メラニンが無いので疑似メラニンをアンダートーンで補充してある程度までトーンダウンします。
2液は3%程度でOKです。
時間差を付けて、2回目のカラーに入りますが、今度は疑似メラニンもアンダートーンも入れずに、ティント、簡単に言えば色味を乗せていきます。
この際気を付けるのは、今出ている色のティント。
黄色い色味は補色のブルー~バイオレットで初めてブラウンになりますが、幾分沈みが出てきます。この場合、グレイ、アッシュ系を使い濁りを抑えます。
それでも間違いなくマット~ヴェルデ系になりますので、アンダートーンも疑似メラニンも絶対に使いません。
2液は2%までのものに処理剤を添加して塗っていきます。
ダメージの進んだ髪は、あっと言う間に発色しますが、実は表面で発色してるだけで、内部にまでは浸透していません。
手で揉みながら少しづつ発色させていきます。

15/10/13 15:06:17

15/10/13 15:06:17

少し色味も落ち着いた5日後のティントの状態。
他店でされたムラもある程度はぼかせました。
今回の重ね塗りは、リング染色のように1層目、2層目のようにアンダートーンとティントを分け、2液濃度を変えてするのが特徴ですが、実際にはかなり高い持続性を発揮してくれます。
しかしながら、ここまでのメニューレシピをされているサロンは皆無な状態。
大体ブリーチしてビビッドなティントを入れて、後は知りません、的な状態で、今回も正しくその状態で来店されています。
確かに難易度はかなり上がり、カラー理論も、化学も、色相環も理解しなくては不可能ではありますが、もう少しプロフェッショナルな仕事をして頂きたい、と思いますね。

この記事を書いた人

西原由起
西原由起Yuki Nishihara
華があり、いつも笑顔を絶やさない柔らかな接遇は、お客様を自然にリラックスさせてくれます。
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